パスタは今となっては、日本人とは切っても切り離せないぐらいの
当たり前の食材になっていますが、日本のスーパーを見れば、スパゲッティのみが売り場の多くを占め、
それに加えてほんの少しショートパスタが並んでいる程度です。種類の上では、まだまだですが、
高級スーパーやデパ地下を見ると、同じスパゲティやショートパスタでも、
イタリアのパスタの大産地であるグラニャーノ産のパスタや、ヴェルミチェッリやビーゴリなど、
聞いたことのない珍しいパスタを目にする機会も増えました。
その中で、珍しいと最近注目されているアイテムは、パッケリです。
パッケリとは、南イタリア原産の筒状のショートパスタのことですが、
ショートパスタと言っても、一つの筒が結構大きくて、長さが5cmぐらいで、
筒の輪の部分の直径が1.5cmぐらいと、結構大きいものになります。
イタリア語で、Paccaというのは、「平手打ち」という意味ですが、
パスタを成形する時に、平手打ちをする様子から、パッケリという名前になったと言われています。
茹で時間は、スパゲティは8-9分と言ったところですが、パッケリは大きくて太いので、
ロングパスタよりも長く、13分程度かかります。
パスタが大きいので、濃いめのソースのパスタ料理に使われたり、
のり巻き程度の大きさなので、筒の中に詰め物をする場合もあります。
トマトソースとモッツァレッラチーズ、パッケリでオーブンを使って作る料理が
イタリアではポピュラーです。
今日は、その上をいく、時間がある時に作っていただきたい、
少し時間がかかりますが、美味しいパッケリ料理をご案内します。
「ツナの詰め物のパッケリ」です。
これはさっぱりしていて美味しいですが、香草などを入れるとさらに美味しいので、
休日やお知り合いがご自宅にいらした際の一品で作っていただければと思います。
<材料;4名分>
・オイル漬けのツナ 200g
・黒オリーブ 12個
・オイルサーディン 2枚
・オリーブオイル 大さじ2
・コンソメスープの素 大さじ2
・オレガノ 1かけ
・タイム(ハーブ) 1カケ
・パッケリ 250g
・塩 適量
・パセリ 8枚
・ニンニク 1かけ
・パン粉 大さじ2
・黒胡椒
・コンソメスープの素 更に別に大さじ4
<作り方>
1.ツナの油を切って、フードプロセッサーの中に入れる。
2. オリーブの種を取り、オイルサーディンのオイルを切って、オリーブオイルとコンソメスープの素と一緒に、
ツナの入っているフードプロセッサに入れる。
3. 堆肥状になるまでプロセッサーの中でかき混ぜて、オレガノとハーブを入れて混ぜ合わせる。
4. 湯を沸かし、塩を入れて、パッケリを茹でる。湯だったら湯を切り、オリーブオイルをべとつかない程度にひとまわしする。
5. 3を4のパッケリにスプーンを使って詰めていき、詰めものをしたパッケリを耐熱皿に並べる。
6. パセリを洗って、みじん切りにし、同じくニンニクも皮を剥いで、みじん切りにする。
7. 6とパン粉、塩ひとつまみ、黒胡椒ひとつまみをそれぞれボウルに入れて混ぜる。
そこに、沸騰させたコンソメスープの素を入れて、溶かし、少しずつ乳化させる。
8.7をパッケリにまぶして、よくつける。パッケリが乾いているので、ここで湯に溶かしたコンソメスープの素を
パッケリにつけて、7をよくパッケリに纏わりつける。
9. パン粉をひとつまみパッケリ表面にさらりとまぶし、180度のオーブンで10-15分焼く。
10. グラタン用の皿に盛り、出来上がり。
時間がある時に作っていただくと、美味しいイタリアの家庭料理が、
日本のご家庭でも美味しく頂けますよ!!
是非お試しください。
イタリアでもパスタの町として名高い、ナポリ近郊の町グラニャーノ産の
高台になっていて、風通しがよく、パスタも乾燥しやすく、パスタ作りに合う水が手に入る、
グラニャーノの街で製造されているのはもちろんのこと、
水分は30%以下でできており、乾燥パスタでも小麦の美味しさがそのまま凝縮されています。
また、プラスチック製ではなく、ブロンズ製のパスタ成型器でパスタを作るので、パスタの表面に細かい溝ができて、
ざらざらになるので、ソースとも絡みやすくなります。
そして乾燥も6時間程度で、40度から80度の温度に保って、乾燥させて、
最後には常温でしっかり乾燥させ、昔ながらの美味しいパスタ製法をしっかり守って作っている、
超名作パスタです。
それもこれも南イタリアのグラニャーノの製造者の皆さんの情熱や
プロ意識の高さの賜物です。
日本ではまだマイナーな種類のパスタですが、
高級スーパーのお値段とさほど変わらない価格でご提供させていただいております。
インパクトのあるパスタなので、レシピなどを教えてあげて、お知り合いへの贈り物としても
喜ばれる一品です。
グラニャーノ産のパスタは、数々出回っており、珍しいものではありませんが、
イタリア唯一のパスタ保護組合(Cosorzio Gragnano Citta della Pasta)から
しっかり認証をもらっている、名産品になると数は、少なくなります。
手軽にできるパスタだからこそ、パスタそのものにこだわって料理をしたいですよね。