2021/06/15 11:15
今世界中で製造されているオリーブオイルですが、
生産量のほとんどを地中海沿岸諸国が占めています。全体のオリーブオイルの生産量のうち、
60%近くがヨーロッパ諸国となっています。この数字の通り、1位スペイン、2位イタリア、3位ギリシャと、
ヨーロッパの国がトップ3にランキングしています。
それにしても、イタリアのオリーブオイルは、日本でも馴染みのあるオリーブオイルの産地で、
スーパーに行けば、必ずひとつは、イタリア産のオリーブオイルが売り場に並んでいます。
それにしても、イタリアのオリーブオイルは、なぜこんなに日本で人気が高いのでしょうか?
1.品種が豊富であること
イタリアでは、各地域によってそれぞれの土地にあった品種を大切に育んできました。イタリアには、
オリーブの品種が600種類以上もあると言われています。スペインは300種類程度、ギリシャは30種類程度と言われているので、
いかにイタリア全土の品種数が多いかがよくわかります。各地で、様々な香りや味わいを持ったバラエティ豊かなオイルがあることが、
イタリアのオリーブオイルの魅力だと言えます。オリーブオイル界では、オリーブオイルの味の流行を作るのは、
イタリアだとも言われているぐらい、イタリアのオリーブオイルは、全世界でも影響力があります。
2.搾油所の数が多いこと
イタリアは生産量こそ世界第2位と、スペインの後塵を拝しますが、搾油所の数は、世界一です。
スペインが1,700箇所程度、ギリシャは2,500箇所程度であることに対し、イタリアは5,000箇所近くと、
群を抜いています。高品質なオイルを作るには、オリーブの実が酸化しないように、収穫してからできるだけ早く、
搾油することが大切です。搾油所の数が多ければ多いほど、運搬にかかる時間が短縮でき、
丁寧な作業のもと、搾油を行うことができるので、結果として良い品質のオリーブオイルが生産できます。
3. 技術力が高いこと
搾油所の生産者は大変熱心で、良いオリーブオイルを作るために、品種に適した栽培方法や、
収穫方法、搾油時の機材の改良や投資及び研究をしながら、日々良いオリーブオイル作りのために、腐心しています。
また、家族経営の搾油所が多く、少数精鋭で栽培や製造されているため
オーナーのものづくりに対する考え方が行き届きやすいことも製造技術を高めていることに関係しています。
代々受け継がれる製法やものづくりに対する飽くなき探究心が
共有されていることが多く指針がぶれないため、コンスタントに高品質なオリーブオイルが
製造できる理由であるかと思います。
地域の特色を活かして合ったオリーブを栽培し、伝統的に受け継がれた製法に、
新たな技術を掛け合わせて作られているからこそ、イタリアはオリーブオイル大国になったのですね。
ぜひ、イタリアのオリーブオイルを試して、オリーブオイルに対する見識を磨いてみてくださいね。
イタリアで、オリーブオイルが古代ローマ時代に伝わって来たときに、
最初にオリーブが植えられたと言われるのは、ナポリが州都のカンパーニャ州です。
そのカンパーニャ州には、オリーブの種類が軽めのものや辛さ・苦さ・青臭さのある、
典型的なオリーブの味を持つ種類など、実に様々な品種がある、オリーブオイルの観点から見て、
とても興味深い地方です。
そんなバラエティに富んだオリーブのある州で作られているのは、